【「青天を衝け」外伝 渋沢栄一を動かした言葉】古河財閥の創業者・古河市兵衛「生まれたばかりの銀行を潰し、日本の将来を台無しにしてはならぬ」 自らの資産も供出

 渋沢栄一は、大隈重信の言葉に触発されて新政府の民部省(現財務省)に入った。新しい職場で、栄一は事業を次々と手掛けていく。郵便、鉄道など、その数は2年間で200を超えた。そして、いよいよ念願の「銀行づくり」に着手する。

 フランス人の元銀行員、フリューリ・エラールの項で触れたが、銀行の本来あるべき姿…自分(銀行)の都合だけを考えるサービスではなく、「利用者のための銀行」を実現するため、そのルールづくりから始めた。

 国立銀行条例(=この『国立』銀行とは、国の法律に則ってつくられた銀行という意味で、国有銀行の意ではない)である。明治5(1872)年11月の制定だった。

>>続きを読む