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202105/13

 ミャンマーの軍事クーデターは犠牲者数の増加に歯止めがかからず、ミャンマー国民による大規模な反発を引き起こしているとともに、国外の反応も予想以上に批判的である。情勢はますます悪化、武装蜂起や内戦が取り沙汰されるようになっている。

Victor Golmer / iStock / Getty Images Plus

 ミャンマー情勢に関して4月18日のフィナンシャル・タイムズ紙掲載の論説‘Brutality backfires on Myanmar’s secretive junta’(元駐ミャンマー英国大使が書いた)は、クーデターを起こしたミャンマーの将軍たちは、内外の反応を読み違えたようである、と述べている。まず、論説の指摘をいくつか挙げておく。

(1)抵抗の規模と程度。それまでの抗議と異なり不安はミャンマー全土に広がった。全面ストが基本サービスや財の供給を妨げ、国は機能停止の危機にある。

(2)ソーシャル・メディアの発達。軍事政権はインターネットを遮断したが、抗議者はソーシャル・メディアを有効に使い、残虐行為の実態は世界に拡散されている。

(3)海外の反応。将軍たちは、西側諸国がアウンサン・スー・チーに幻滅を感じ、反応は抑制されたものになると考えたが、間違っていた。ASEANからも意見や懸念が出た。中国はミャンマーの不安定化により一帯一路に影響が出ることを嫌い、非常事態とアウンサン・スー・チーなどの拘留への懸念を表明した国連の声明には同意するなどした。

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202105/12

 イラン国営テレビは4月11日、サレヒ原子力庁長官の次のような声明を伝え、中部ナタンズの核施設がテロ攻撃を受けたことを明らかにした。

 ①ナタンズ核施設で起きた異常事態は破壊工作で核テロである、②イランは加害者に対する報復の権利を留保する、と。

 またザリフ同国外相は事件翌日の4月12日、ナタンズ核施設での異常事態はイスラエルによる攻撃であったと述べて非難し、報復措置を明言した。

ネタニヤフ首相による組閣の見通しは立たなくなった(DVIDS)

 国際エネルギー機関(IAEA)の査察対象であるナタンズ核施設は、イランのウラン濃縮化プログラムの中核的存在で、4月10日に改良型遠心分離機「IR6」を稼働させたほか、最新鋭の「IR9」の稼働テストにも着手したばかりであった。

 他方、イラン核開発の阻止を目指すイスラエルの公共放送カン(Kan)は攻撃当日、情報機関筋の話として、諜報機関モサドがサイバー攻撃を仕掛け、施設の損傷はイランで報じられているより大きいと伝えた。

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202105/07

ジョージ・ボウデン、BBCニュース

英政府は5日、英仏海峡最大の島で英王室属領のジャージー島の主要港に、海軍の軍艦2隻を派遣すると発表した。イギリスとフランスは漁業権をめぐって争いを続けている。

ボリス・ジョンソン英首相は、フランスの漁船100隻以上が6日にジャージー島に向けて出航する準備をしていることを受け、「いかなる封鎖もまったく正当化されない」と述べた。

イギリスが欧州連合(EU)離脱後、フランスの漁船に対して新たな規則を適用していることをめぐり、仏政府はジャージー島への電力供給を断つと迫っている。

ジョンソン首相は軍艦の派遣について「状況を監視するためだ」と述べた。

英首相は「断固支援」

英海軍のセヴァンが、ジャージー島のセント・ヘリア港沖に向かった。軍艦タマーも続く。

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202104/27
4月19日、国軍に抗議するヤンゴン市民(AP/AFLO)

 ミャンマー情勢に国際社会の耳目が集まっている。2月1日の軍事クーデター以降、民主化を求めるデモは全国に広がったが、国軍は徹底的な武力弾圧を断行。犠牲者はどこまで増え、ミャンマーはどうなるのか?

 先行きが読めないのは、ミャンマーという国自体がよくわからないせいだ。

 1948年の独立後は内戦で混乱し、62年から約半世紀は閉鎖的な軍事政権が続いた。民政に移管して、内情が少しずつ明らかになったのはここ10年ほどにすぎない。

『黒魔術がひそむ国 ミャンマー政治の舞台裏』河出書房新社。春日孝之。1961年生まれ。ジャーナリスト、元毎日新聞編集委員。1985年に毎日新聞社入社。 95~96年、米国フリーダムフォーラム財団特別研究員としてハワイ大学大学院(アジア・中東史)に留学。 ニューデリー、イスラマバード、テヘラン支局などを経て2012年よりアジア総局長。翌年ヤンゴン支局長を兼務。18年退職。 ボーン・上田記念国際記者賞で4回の候補(イラン、ミャンマー報道でそれぞれ最終候補)。 イラン報道では早稲田ジャーナリズム大賞最終候補。 著書に『アフガニスタンから世界を見る』(晶文社、日本エッセイスト・クラブ賞最終候補)、 『イランはこれからどうなるのか 「イスラム大国」の真実』(新潮新書)、『未知なるミャンマー』(毎日新聞社)がある。

 『黒魔術がひそむ国 ミャンマー政治の舞台裏』は、毎日新聞のヤンゴン支局長として民政移管後のミャンマーに3年間滞在した春日さんが、占星術などの「占い」でミャンマー社会を裏面から読み解こうとした意欲作。

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202104/27
Ungrim / Arseniy45 / iStock / Getty Images Plus

 トランプ前大統領は、5月1日にアフガンから米兵を撤退させると約束し、その実現性に疑義が呈せられ、バイデン政権の対応が注目されていた。トランプが設定した5月1日の期限が迫る中、バイデンは4月14日の演説で、「米史上最長の戦争を終える時だ」と述べ、アフガニスタン駐留米軍を9月11日までに撤退させると表明した。この決定は、撤退をアフガンにおける軍事情勢に関わりなく行うというものである。多くのアメリカの軍事指導者は、軍事情勢を見て撤退を決める、いわゆる条件付き撤退を要請していたらしい。しかし、バイデンは撤退を戦況と結びつければ米軍は永久にアフガンに駐留することになると考え、その選択は避けた。

 今回のバイデンの決定には、反対論が根強い。米国がアフガンのガニ政権を見捨てることで、タリバンがアフガンの大部分を制圧したり、アフガンが内戦状態に陥るようなことがあれば、アフガンは再びテロの聖域になってしまうではないかという強い懸念である。

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202104/22

テロ活動が相次ぐモザンビークは過激派復活の凶兆

米軍のアフガン撤退で蘇る過激派、企業は貧困解消に知恵を絞れ
2021.4.22(木)山中 俊之
    https://jbpress.ismcdn.jp/mwimgs/6/0/1200mw/img_6038b6635e2e63692fdc62ba93eb3ea82862756.jpg 2x" class="lazy not-trans loaded" width="600" height="308" srcset="https://jbpress.ismcdn.jp/mwimgs/6/0/600mw/img_6038b6635e2e63692fdc62ba93eb3ea82862756.jpg 1x,https://jbpress.ismcdn.jp/mwimgs/6/0/1200mw/img_6038b6635e2e63692fdc62ba93eb3ea82862756.jpg 2x" data-was-processed="true" style="border-style: none; vertical-align: top; opacity: 1; transition: opacity 0.5s ease 0s;">ISに関連した過激派のテロが続発しているモザンビーク(写真:ロイター/アフロ)

    (山中 俊之:著述家/芸術文化観光専門職大学教授)

     先日、南アフリカのビジネスパーソンと、南アフリカを含むアフリカの現地情勢についてオンラインでディスカッションする機会を得た。新型コロナウイルスの感染状況についての話が一通り終わった後、そのビジネスパーソンが「モザンビークで広がっている過激派テロが南アフリカでも広がらないかと大変に懸念している」と語った。

     キリスト教徒が多い南アフリカでイスラム教の過激派テロが広がる理由として、「貧困で苦しむ人々の間ではまず生活できることが大事である。その点で生活に心配がなくなる過激派への参加は魅力に映る」という点を挙げていた。改めてアフリカ大陸で拡大する過激派テロの深刻さを実感したディスカッションであった。

     日本メディアでの注目は驚くほど小さいが、中東やアフリカでは過激派によるテロの深刻化が懸念されている。深刻化とは、(1)ISなど過激派のアフリカでの拡大、(2)米軍のアフガニスタンからの撤退によるタリバンとアルカイダの伸長の2点だ。

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    202104/20

    ミャンマーで邦人記者拘束 デモ取材続け情報発信、大使館が安否確認急ぐ

    北角裕樹さん
    北角裕樹さん

     国軍がクーデターで全権を握ったミャンマーで18日夜、同国在住のフリージャーナリスト、北角裕樹さん(45)が最大都市ヤンゴンの自宅近くで治安当局に拘束された。地元メディアが報じた。北角さんはデモの取材を続け、会員制交流サイト(SNS)で情報を発信し、日本のメディアにも寄稿していた。

     国軍は2月1日のクーデター以降、外国人記者を含めジャーナリストを相次いで拘束し、メディアに対する告発や免許剥奪で言論弾圧を強化。インターネットの利用も大幅に制限している。

     地元メディアによると、4月18日夜、警察車両に乗せられ、連行された。今回の拘束理由は不明。北角さんの携帯電話は電源が切られ、連絡が取れなくなっており、在ミャンマー日本大使館が所在や安否の確認を急いでいる。

     北角さんは元日本経済新聞記者。ミャンマーに移り住み、日本語情報誌の編集長を経て、フリーで活動していた。(共同)

    202104/15

    イスラエル船に攻撃 UAE沖、イランによる報復の可能性

    攻撃を受けたイスラエル関連の船舶=2020年10月(ロイター)
    攻撃を受けたイスラエル関連の船舶=2020年10月(ロイター)

     イスラエル紙「ハーレツ」などは13日、複数の国防筋の話として、アラブ首長国連邦(UAE)東部フジャイラ沖でイスラエル関連の船舶が攻撃を受けたと伝えた。人的被害はなく、船舶の損傷は軽微。自力航行が可能で、フジャイラの港に入ったという。

     イラン中部ナタンズで11日、イスラエルの犯行が疑われる核施設の破壊工作があり、イランは報復する考えを表明。イスラエル国防筋は攻撃へのイランの関与を確信していると語った。ドローンやミサイル攻撃の可能性があるとしている。

     イスラエルメディアは、攻撃を受けた船舶はイスラエルの企業家が所有し、日本郵船にリースされていたと報じた。車両輸送船で、攻撃があったのはクウェートからUAEに向かう途中の公海上だったとしている。

     イスラエルとイランとの間で緊張が高まっており、民放のチャンネル12によると、イスラエルの治安当局筋は、今回の攻撃はイランが計画する報復の第1弾だと語り、警戒感を示した。(共同)

    202104/03
    2021/04/02

    BBC News

    アフリカ・アイ、BBCワールド・サービス

    東アフリカ・エチオピアの北部地域で集団虐殺があり、同国軍の兵士らが実行者だったことを示す証拠を、BBCが調査によって入手した。少なくとも15人が殺害されたこの残虐行為があった、正確な場所も判明した。

    3月上旬、ソーシャルメディアで5本の動画が浮上した。武装した制服姿の複数の男性が、武器を持たない複数の男性を崖の端に連行。至近距離から発砲するなどし、遺体を崖下へ突き落とす様子が映っていた。

    BBCアフリカ・アイは、この集団虐殺がエチオピア北部ティグレ州の町マベレ・デゴの近くで実行されたことを確認した。ティグレ州では、エチオピア軍が地域政党ティグレ人民解放戦線(TPLF)の部隊と戦闘状態にある。

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    202103/30

    テロ組織摘発で発覚マハティール氏ナイフ暗殺計画

    東南アジアのイスラムテロ組織、目につく「刃物によるテロ」
    2021.3.30(火)大塚 智彦

      マレーシアのマハティール前首相(写真:ロイター/アフロ)

       マレーシアの警察当局はこれまでに摘発した国内のテロ組織メンバーに対する捜査の過程で、2020年にマレーシア政府要人に対する暗殺計画があったことを明らかにした。暗殺対象者のリストには当時のマハティール首相ら政府要人が複数含まれており、「テロ組織の摘発でこうした暗殺計画は未然に防ぐことができた」としている。

       マレーシアのメディアによると、この暗殺計画の存在と摘発は、国家警察対テロ部門の担当者アズマン・オマル氏が3月25日にクアラルンプールで開催された「パンデミック下のイスラム過激主義」に関する会議の席上で明らかにしたもので、2020年1月6日にテロ組織「ジェマ・アンシャルット・タヒド(JAT)」のメンバー6人(うちインドネシア人1人)を摘発し、そのメンバーに対する尋問の中で明らかになったとしている。

       JATは、イスラム国家建設を目指すイスラム運動の先鋭化・地下化に伴い、1993年にマレーシアでインドネシア人のイスラム寄宿学校指導者アブ・バカル・バシル師によって組織されたテロ組織「ジェマ・イスラミア(JI)」を母体としている。その後JIが分裂を繰り返す中で、2008年にJATが編成され、マレーシアとインドネシアで非合法テロ活動を続けている。

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